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化学反応
CsF + HI → CsI + HF

CsF + HI → CsI + HF

更新日：2022/6/13

フッ化セシウムとヨウ化水素の反応: CsFフッ化セシウム + HIヨウ化水素
⟶
CsIヨウ化セシウム + HFフッ化水素

フッ化セシウムとヨウ化水素が反応すると，ヨウ化セシウムとフッ化水素が生成します。この反応は酸塩基反応で，

弱酸の塩と強酸の反応 (弱酸の遊離)

に分類されます。

目次

化学反応情報

化学反応式

フッ化セシウムとヨウ化水素の反応: CsFフッ化セシウム + HIヨウ化水素
⟶
CsIヨウ化セシウム + HFフッ化水素

一般反応式

弱酸の塩と強酸の反応 (弱酸の遊離): 弱酸の塩ブレンステッド塩基 + 強酸ブレンステッド酸
⟶
強酸の塩共役塩基 + 弱酸共役酸

各原子の酸化数

フッ化セシウムとヨウ化水素の反応

反応物

化学式	名称	係数	分類	一般反応式における分類
CsF	フッ化セシウム	1	ブレンステッド塩基	弱酸の塩
HI	ヨウ化水素	1	ブレンステッド酸	強酸

生成物

化学式	名称	係数	分類	一般反応式における分類
CsI	ヨウ化セシウム	1	共役塩基	強酸の塩
HF	フッ化水素	1	共役酸	弱酸

熱力学的変化

標準状態における変化

フッ化セシウムとヨウ化水素の反応 ◆ Δ_rG −90.0 kJ/mol K 5.85 × 10¹⁵ pK −15.77: CsF結晶性固体 + HI気体
⟶
CsI結晶性固体 + HF気体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−90.7	−90.0	−2.57	1.68
フッ化セシウム 1 mol あたり	−90.7	−90.0	−2.57	1.68
ヨウ化水素 1 mol あたり	−90.7	−90.0	−2.57	1.68
ヨウ化セシウム 1 mol あたり	−90.7	−90.0	−2.57	1.68
フッ化水素 1 mol あたり	−90.7	−90.0	−2.57	1.68

水溶液における変化 (1)

フッ化セシウムとヨウ化水素の反応 ◆ Δ_rG 5.6 kJ/mol K 0.10 × 10⁰ pK 0.98: CsF水溶液 (解離状態) + HI水溶液 (解離状態)
⟶
CsI水溶液 (解離状態) + HF気体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	61.5	5.6	187.6	–
フッ化セシウム 1 mol あたり	61.5	5.6	187.6	–
ヨウ化水素 1 mol あたり	61.5	5.6	187.6	–
ヨウ化セシウム 1 mol あたり	61.5	5.6	187.6	–
フッ化水素 1 mol あたり	61.5	5.6	187.6	–

水溶液における変化 (2)

フッ化セシウムとヨウ化水素の反応 ◆ Δ_rG −18.03 kJ/mol K 1.44 × 10³ pK −3.16: CsF水溶液 (解離状態) + HI水溶液 (解離状態)
⟶
CsI水溶液 (解離状態) + HF水溶液 (非解離状態)

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	12.55	−18.03	102.5	–
フッ化セシウム 1 mol あたり	12.55	−18.03	102.5	–
ヨウ化水素 1 mol あたり	12.55	−18.03	102.5	–
ヨウ化セシウム 1 mol あたり	12.55	−18.03	102.5	–
フッ化水素 1 mol あたり	12.55	−18.03	102.5	–

水溶液における変化 (3)

フッ化セシウムとヨウ化水素の反応 ◆ Δ_rG −18.03 kJ/mol K 1.44 × 10³ pK −3.16: CsF水溶液 (解離状態) + HI水溶液 (解離状態)
⟶
CsI水溶液 (解離状態) + HF水溶液 (非解離状態)

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	12.55	−18.03	102.5	–
フッ化セシウム 1 mol あたり	12.55	−18.03	102.5	–
ヨウ化水素 1 mol あたり	12.55	−18.03	102.5	–
ヨウ化セシウム 1 mol あたり	12.55	−18.03	102.5	–
フッ化水素 1 mol あたり	12.55	−18.03	102.5	–

水溶液における変化 (4)

フッ化セシウムとヨウ化水素の反応 ◆ Δ_rG 0.00 kJ/mol K 1.00 × 10⁰ pK 0.00: CsF水溶液 (解離状態) + HI水溶液 (解離状態)
⟶
CsI水溶液 (解離状態) + HF水溶液 (解離状態)

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	0.00	0.00	0.0	–
フッ化セシウム 1 mol あたり	0.00	0.00	0.0	–
ヨウ化水素 1 mol あたり	0.00	0.00	0.0	–
ヨウ化セシウム 1 mol あたり	0.00	0.00	0.0	–
フッ化水素 1 mol あたり	0.00	0.00	0.0	–

反応物の熱力学データ

化学式	標準生成エンタルピー Δ_fH° kJ · mol⁻¹	標準生成ギブスエネルギー Δ_fG° kJ · mol⁻¹	標準モルエントロピー S° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準モル定圧熱容量 C_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
CsF (cr)	-553.5^[1]	-525.5^[1]	92.80^[1]	51.09^[1]
CsF (g)	-359.0^[1]	-375.7^[1]	243.24^[1]	35.86^[1]
CsF (ai)	-590.91^[1]	-570.81^[1]	119.2^[1]	–
CsF (cr) 1.5水和物	-1013.8^[1]	–	–	–
HI (g)	26.48^[1]	1.70^[1]	206.594^[1]	29.158^[1]
HI (ai)	-55.19^[1]	-51.57^[1]	111.3^[1]	-142.3^[1]

* (cr):結晶性固体, (g):気体, (ai):水溶液 (解離状態)

生成物の熱力学データ

化学式	標準生成エンタルピー Δ_fH° kJ · mol⁻¹	標準生成ギブスエネルギー Δ_fG° kJ · mol⁻¹	標準モルエントロピー S° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準モル定圧熱容量 C_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
CsI (cr)	-346.60^[1]	-340.58^[1]	123.05^[1]	52.80^[1]
CsI (g)	-151.9^[1]	-191.2^[1]	275.29^[1]	37.45^[1]
CsI (ai)	-313.47^[1]	-343.59^[1]	244.3^[1]	-152.7^[1]
HF (l) xは未確定の残余エントロピー	-299.78^[1]	–	75.40+x^[1]	–
HF (g)	-271.1^[1]	-273.2^[1]	173.779^[1]	29.133^[1]
HF (ai)	-332.63^[1]	-278.79^[1]	-13.8^[1]	-106.7^[1]
HF (ao)	-320.08^[1]	-296.82^[1]	88.7^[1]	–

* (cr):結晶性固体, (g):気体, (ai):水溶液 (解離状態), (l):液体, (ao):水溶液 (非解離状態)

参考文献

参考文献一覧

1
Janiel J. Reed (1989)
The NBS Tables of Chemical Thermodynamic Properties: Selected Values for Inorganic and C1 and C2 Organic Substances in SI Units
https://doi.org/10.18434/M32124
National Institute of Standards and Technology (NIST)
引用リスト