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亜塩素酸カリウム

更新日：
亜塩素酸カリウムの化学構造式

亜塩素酸カリウム（Potassium chlorite）は，化学式 KClO2 で表される無機化合物です。

目次
  1. 1名称
  2. 2化学式と構造
  3. 3物質情報
  4. 4構成要素
  5. 5熱力学的性質
  6. 6溶解度
  7. 7製法
  8. 8化学反応
  9. 9参考文献
  10. 10関連物質
  11. 11関連カテゴリ
Amazon.jp で「亜塩素酸カリウム」を検索
Amazon.com で「Potassium chlorite」を検索

名称

物質名称一覧

命名法
Nomenclature
名称
Name
代表的名称
Typical name
亜塩素酸カリウム
Potassium chlorite
組成命名法
Compositional nomenclature
亜塩素酸カリウム
Potassium chlorite
付加命名法
Additive nomenclature
ジオキシド塩素酸(1-)カリウム
Potassium dioxidochlorate(1−)

化学式と構造

化学式一覧

化学式名称
Formula name
化学式
Formula
代表的化学式
Typical formula
KClO2
組成式
Compositional formula
KClO2
構造式
Structural formula
亜塩素酸カリウムの化学構造式
構造式 (孤立電子対なし)
Structural formula with no lone pair
亜塩素酸カリウムの化学構造式 (孤立電子対なし)
その他の構造式
Other structural formulas
亜塩素酸カリウムの化学構造式 (二重結合表記)
亜塩素酸カリウムの化学構造式 (二重結合表記, 孤立電子対なし)
電子式 (ルイス構造式)
Lewis structure
亜塩素酸カリウムの電子式 (ルイス構造式)
電子式 (ルイス構造式, 色付き)
Colored Lewis structure
亜塩素酸カリウムの電子式 (ルイス構造式, 色付き)

物質情報

物質情報一覧

項目
Item
値
Value
名称
Name
亜塩素酸カリウム
Potassium chlorite
化学式
Formula
KClO2
外観
Appearance
無色の固体
Colorless solid
臭気
Odor
無臭
Odorless
モル質量
Molar mass
106.55 g/mol
密度
Density
–
融点
Melting point
–
沸点
Boiling point
–

構成要素

構成イオン

イオン
Ion
名称
Name
電荷数
Charge number
個数
Number
K+カリウムイオン11
ClO2−亜塩素酸イオン-11

構成原子

原子
Atom
名称
Name
酸化数
Oxidation state
個数
Number
Kカリウム+11
Cl塩素+31
O酸素−22

原子の比率

原子
Atom
原子量
Atomic weight
個数
Number
原子比率
Atomic ratio
重量比率
Weight ratio
K39.0983125.00%36.70%
Cl35.45125.00%33.27%
O15.999250.00%30.03%
KClO原子比率
KClO重量比率

熱力学的性質

相転移特性

項目
Item
値
Value
融解熱
Enthalpy of fusion
–
蒸発熱
Enthalpy of vaporization
–
蒸発熱 (25°C)
Enthalpy of vaporization at 25°C
–
その他転移エンタルピー
Enthalpy of other transition
–

標準熱力学特性

状態
State
標準生成
エンタルピー
ΔfH°
kJ · mol−1		標準生成
ギブス
エネルギー
ΔfG°
kJ · mol−1		標準モル
エントロピー
S°
J · K−1 · mol−1		標準モル
定圧熱容量
Cp°
J · K−1 · mol−1
水溶液 (解離状態)−318.8[1]−266.1[1]203.8[1]–

溶解度

溶解性

反応
Reactive
混和
Miscible
易溶
Very soluble
可溶
Soluble
H2O水
微溶
Slightly soluble
難溶
Very slightly soluble
不溶
Insoluble

製法

酸と塩基の反応

亜塩素酸と水酸化カリウムが反応すると，亜塩素酸カリウムと水が生成します。

亜塩素酸と水酸化カリウムの反応
◆
ΔrG−68.6 kJ/mol
K1.04 × 1012
pK−12.02
HClO2亜塩素酸 + KOH水酸化カリウム
⟶
KClO2亜塩素酸カリウム + H2O水

塩基性酸化物と酸の反応

酸化カリウムと亜塩素酸が反応すると，亜塩素酸カリウムと水が生成します。

酸化カリウムと亜塩素酸の反応
◆
ΔrG−459.0 kJ/mol
K2.59 × 1080
pK−80.41
K2O酸化カリウム + 2HClO2亜塩素酸
⟶
2KClO2亜塩素酸カリウム + H2O水

非金属と水酸化物塩基の反応

塩素と水酸化カリウムが反応すると，亜塩素酸カリウムと塩化カリウム，水が生成します。

塩素と水酸化カリウムの反応
◆
ΔrG−235.7 kJ/mol
K1.96 × 1041
pK−41.29
2Cl2塩素 + 4KOH水酸化カリウム
⟶
KClO2亜塩素酸カリウム + 3KCl塩化カリウム + 2H2O水

分解反応

熱分解性物質が分解すると，亜塩素酸カリウムが生成する場合があります。

次亜塩素酸カリウムの分解
◆
ΔrG−40.6 kJ/mol
K1.30 × 107
pK−7.11
2KClO次亜塩素酸カリウム
🔥|️☀️
⟶
KClO2亜塩素酸カリウム + KCl塩化カリウム
塩素酸カリウムの分解
◆
ΔrG24.6 kJ/mol
K0.49 × 10−4
pK4.31
2KClO3塩素酸カリウム
🔥
⟶
KClO4過塩素酸カリウム + KClO2亜塩素酸カリウム
次亜塩素酸カリウムの分解
◆
ΔrG371.8 kJ/mol
K0.73 × 10−65
pK65.14
3KClO次亜塩素酸カリウム
🔥|️☀️
⟶
KClO2亜塩素酸カリウム + K2O酸化カリウム + Cl2↑塩素
過塩素酸カリウムの分解
◆
ΔrG25.7 kJ/mol
K0.31 × 10−4
pK4.50
KClO4過塩素酸カリウム
🔥
⟶
KClO2亜塩素酸カリウム + O2↑酸素
塩素酸カリウムの分解
◆
ΔrG50.2 kJ/mol
K0.16 × 10−8
pK8.79
2KClO3塩素酸カリウム
🔥
⟶
2KClO2亜塩素酸カリウム + O2↑酸素

均化反応

塩化ナトリウムと過塩素酸カリウムが反応すると，過塩素酸ナトリウムと亜塩素酸カリウムが生成します。

塩化ナトリウムと過塩素酸カリウムの反応
◆
ΔrG174.1 kJ/mol
K0.32 × 10−30
pK30.50
NaCl塩化ナトリウム + 2KClO4過塩素酸カリウム
🔥
⟶
NaClO4過塩素酸ナトリウム + 2KClO2亜塩素酸カリウム

化学反応

電離反応

亜塩素酸カリウムが電離すると，カリウムイオンと亜塩素酸イオンが生成します。

亜塩素酸カリウムの電離
KClO2亜塩素酸カリウム
⟶
K+カリウムイオン + ClO2−亜塩素酸イオン

強酸との反応

亜塩素酸カリウムと強酸が反応すると，強酸の塩と亜塩素酸が生成します。

亜塩素酸カリウムと塩化水素の反応
◆
ΔrG−11.3 kJ/mol
K9.54 × 101
pK−1.98
KClO2亜塩素酸カリウム + HCl塩化水素
⟶
KCl塩化カリウム + HClO2亜塩素酸
亜塩素酸カリウムと臭化水素の反応
◆
ΔrG−11.3 kJ/mol
K9.54 × 101
pK−1.98
KClO2亜塩素酸カリウム + HBr臭化水素
⟶
KBr臭化カリウム + HClO2亜塩素酸
亜塩素酸カリウムとヨウ化水素の反応
◆
ΔrG−11.3 kJ/mol
K9.54 × 101
pK−1.98
KClO2亜塩素酸カリウム + HIヨウ化水素
⟶
KIヨウ化カリウム + HClO2亜塩素酸
亜塩素酸カリウムと過塩素酸の反応
◆
ΔrG−11.3 kJ/mol
K9.54 × 101
pK−1.98
KClO2亜塩素酸カリウム + HClO4過塩素酸
⟶
KClO4過塩素酸カリウム + HClO2亜塩素酸
亜塩素酸カリウムと臭素酸の反応
◆
ΔrG−11.3 kJ/mol
K9.54 × 101
pK−1.98
KClO2亜塩素酸カリウム + HBrO3臭素酸
⟶
KBrO3臭素酸カリウム + HClO2亜塩素酸

還元性化学種との反応

還元性化学種と亜塩素酸カリウムが反応すると，種々の生成物が生成します。

水素と亜塩素酸カリウムの反応
◆
ΔrG−657.8 kJ/mol
K1.74 × 10115
pK−115.24
2H2水素 + KClO2亜塩素酸カリウム
⟶
KCl塩化カリウム + 2H2O水
ナトリウムと亜塩素酸カリウムの反応
◆
ΔrG−899.3 kJ/mol
K3.55 × 10157
pK−157.55
4Naナトリウム + KClO2亜塩素酸カリウム
⟶
2Na2O酸化ナトリウム + KCl塩化カリウム
硫化水素と亜塩素酸カリウムの反応
◆
ΔrG−1013.5 kJ/mol
K3.61 × 10177
pK−177.56
H2S硫化水素 + 2KClO2亜塩素酸カリウム
⟶
H2SO4硫酸 + 2KCl塩化カリウム
硫化水素と亜塩素酸カリウムの反応
◆
ΔrG−567.0 kJ/mol
K2.16 × 1099
pK−99.33
2H2S硫化水素 + KClO2亜塩素酸カリウム
⟶
2S硫黄 + KCl塩化カリウム + 2H2O水
水素と亜塩素酸カリウムの反応
◆
ΔrG−554.1 kJ/mol
K1.19 × 1097
pK−97.07
3H2水素 + 2KClO2亜塩素酸カリウム
⟶
Cl2塩素 + K2O酸化カリウム + 3H2O水

被酸化性化学種との反応

被酸化性化学種と亜塩素酸カリウムが反応すると，種々の生成物が生成します。

銅と亜塩素酸カリウムの反応
◆
ΔrG−407.8 kJ/mol
K2.78 × 1071
pK−71.44
2Cu銅 + KClO2亜塩素酸カリウム
⟶
2CuO酸化銅(II) + KCl塩化カリウム
銅と亜塩素酸カリウムの反応
◆
ΔrG−440.4 kJ/mol
K1.43 × 1077
pK−77.15
4Cu銅 + KClO2亜塩素酸カリウム
⟶
2Cu2O酸化銅(I) + KCl塩化カリウム
ヨウ化カリウムと亜塩素酸カリウムの反応
◆
ΔrG−597.9 kJ/mol
K5.59 × 10104
pK−104.75
2KIヨウ化カリウム + 3KClO2亜塩素酸カリウム
⟶
2KIO3ヨウ素酸カリウム + 3KCl塩化カリウム
ヨウ化カリウムと亜塩素酸カリウムの反応
◆
ΔrG−238.1 kJ/mol
K5.17 × 1041
pK−41.71
KIヨウ化カリウム + 3KClO2亜塩素酸カリウム
⟶
KIO3ヨウ素酸カリウム + 3KClO次亜塩素酸カリウム
酸化鉄(II)と亜塩素酸カリウムの反応
6FeO酸化鉄(II) + KClO2亜塩素酸カリウム
⟶
2Fe3O4酸化鉄(II,III) + KCl塩化カリウム

被酸化性化学種との反応 (酸性条件下)

被酸化性化学種と亜塩素酸カリウム，水素イオンが反応すると，種々の生成物が生成します。

銅と亜塩素酸カリウムの反応 (酸性条件下)
◆
ΔrG−491.7 kJ/mol
K1.39 × 1086
pK−86.14
2Cu銅 + KClO2亜塩素酸カリウム + 4H+水素イオン
⟶
2Cu2+銅(II)イオン + KCl塩化カリウム + 2H2O水
銅と亜塩素酸カリウムの反応 (酸性条件下)
◆
ΔrG−786.4 kJ/mol
K5.91 × 10137
pK−137.77
3Cu銅 + 2KClO2亜塩素酸カリウム + 8H+水素イオン
⟶
3Cu2+銅(II)イオン + Cl2↑塩素 + 2K+カリウムイオン + 4H2O水
ヨウ化カリウムと亜塩素酸カリウムの反応 (酸性条件下)
◆
ΔrG−624.2 kJ/mol
K2.27 × 10109
pK−109.36
6KIヨウ化カリウム + 2KClO2亜塩素酸カリウム + 8H+水素イオン
⟶
8K+カリウムイオン + 3I2ヨウ素 + Cl2↑塩素 + 4H2O水
ヨウ化カリウムと亜塩素酸カリウムの反応 (酸性条件下)
◆
ΔrG−347.6 kJ/mol
K7.89 × 1060
pK−60.90
4KIヨウ化カリウム + KClO2亜塩素酸カリウム + 5H+水素イオン
⟶
5K+カリウムイオン + 2I2ヨウ素 + HCl↑塩化水素 + 2H2O水

被酸化性化学種との反応 (中性条件下)

被酸化性化学種と亜塩素酸カリウム，水が反応すると，種々の生成物が生成します。

銅と亜塩素酸カリウムの反応 (中性条件下)
◆
ΔrG−500.8 kJ/mol
K5.45 × 1087
pK−87.74
3Cu銅 + 2KClO2亜塩素酸カリウム + H2O水
⟶
3CuO酸化銅(II) + Cl2↑塩素 + 2KOH水酸化カリウム
銅と亜塩素酸カリウムの反応 (中性条件下)
◆
ΔrG−549.7 kJ/mol
K2.01 × 1096
pK−96.30
6Cu銅 + 2KClO2亜塩素酸カリウム + H2O水
⟶
3Cu2O酸化銅(I) + Cl2↑塩素 + 2KOH水酸化カリウム
ヨウ化カリウムと亜塩素酸カリウムの反応 (中性条件下)
◆
ΔrG−188.0 kJ/mol
K8.63 × 1032
pK−32.94
KIヨウ化カリウム + 2KClO2亜塩素酸カリウム + H2O水
⟶
KIO3ヨウ素酸カリウム + 2KOH水酸化カリウム + Cl2↑塩素
ヨウ化カリウムと亜塩素酸カリウムの反応 (中性条件下)
◆
ΔrG−63.9 kJ/mol
K1.57 × 1011
pK−11.19
4KIヨウ化カリウム + KClO2亜塩素酸カリウム + 2H2O水
⟶
KCl塩化カリウム + 4KOH水酸化カリウム + 2I2ヨウ素
酸化鉄(II)と亜塩素酸カリウムの反応 (中性条件下)
2FeO酸化鉄(II) + KClO2亜塩素酸カリウム + 3H2O水
⟶
2Fe(OH)3水酸化鉄(III) + KClO次亜塩素酸カリウム

酸化性化学種との反応

亜塩素酸カリウムと酸化性化学種が反応すると，種々の生成物が生成します。

亜塩素酸カリウムと酸素の反応
◆
ΔrG−42.1 kJ/mol
K2.37 × 107
pK−7.38
KClO2亜塩素酸カリウム + O2酸素
⟶
KClO4過塩素酸カリウム
亜塩素酸カリウムと酸素の反応
◆
ΔrG−66.6 kJ/mol
K4.65 × 1011
pK−11.67
2KClO2亜塩素酸カリウム + O2酸素
⟶
2KClO3塩素酸カリウム
亜塩素酸カリウムと塩素の反応
◆
ΔrG−62.7 kJ/mol
K9.65 × 1010
pK−10.98
2KClO2亜塩素酸カリウム + Cl2塩素
⟶
2KCl塩化カリウム + 2ClO2二酸化塩素
亜塩素酸カリウムと硝酸の反応
◆
ΔrG−157.7 kJ/mol
K4.24 × 1027
pK−27.63
5KClO2亜塩素酸カリウム + 4HNO3硝酸
⟶
5KClO4過塩素酸カリウム + 2N2↑窒素 + 2H2O水
亜塩素酸カリウムと硝酸の反応
◆
ΔrG−140.2 kJ/mol
K3.65 × 1024
pK−24.56
5KClO2亜塩素酸カリウム + 2HNO3硝酸
⟶
5KClO3塩素酸カリウム + N2↑窒素 + H2O水

難酸化性化学種との反応

難酸化性化学種と亜塩素酸カリウムが反応すると，種々の生成物が生成します。

塩化水素と亜塩素酸カリウムの反応
◆
ΔrG−97.7 kJ/mol
K1.31 × 1017
pK−17.12
4HCl塩化水素 + KClO2亜塩素酸カリウム
⟶
2Cl2塩素 + KCl塩化カリウム + 2H2O水
塩化水素と亜塩素酸カリウムの反応
◆
ΔrG−25.2 kJ/mol
K2.60 × 104
pK−4.41
2HCl塩化水素 + KClO2亜塩素酸カリウム
🔥
⟶
Cl2O一酸化二塩素 + KCl塩化カリウム + H2O水

酸化性化学種との反応 (酸性条件下)

亜塩素酸カリウムと酸化性化学種，水素イオンが反応すると，種々の生成物が生成します。

亜塩素酸カリウムと過マンガン酸カリウムの反応 (酸性条件下)
◆
ΔrG−674.7 kJ/mol
K1.59 × 10118
pK−118.20
5KClO2亜塩素酸カリウム + 4KMnO4過マンガン酸カリウム + 17H+水素イオン
⟶
9K+カリウムイオン + 5HClO4過塩素酸 + 4Mn2+マンガン(II)イオン + 6H2O水
亜塩素酸カリウムと過マンガン酸カリウムの反応 (酸性条件下)
◆
ΔrG−398.7 kJ/mol
K7.07 × 1069
pK−69.85
5KClO2亜塩素酸カリウム + 2KMnO4過マンガン酸カリウム + 11H+水素イオン
⟶
7K+カリウムイオン + 5HClO3塩素酸 + 2Mn2+マンガン(II)イオン + 3H2O水

難酸化性化学種との反応 (酸性条件下)

難酸化性化学種と亜塩素酸カリウム，水素イオンが反応すると，種々の生成物が生成します。

塩化水素と亜塩素酸カリウムの反応 (酸性条件下)
◆
ΔrG−97.7 kJ/mol
K1.31 × 1017
pK−17.12
3HCl塩化水素 + KClO2亜塩素酸カリウム + H+水素イオン
⟶
2Cl2塩素 + K+カリウムイオン + 2H2O水
塩化水素と亜塩素酸カリウムの反応 (酸性条件下)
◆
ΔrG−25.2 kJ/mol
K2.60 × 104
pK−4.41
HCl塩化水素 + KClO2亜塩素酸カリウム + H+水素イオン
🔥
⟶
Cl2O一酸化二塩素 + K+カリウムイオン + H2O水
塩化ナトリウムと亜塩素酸カリウムの反応 (酸性条件下)
◆
ΔrG−97.7 kJ/mol
K1.31 × 1017
pK−17.12
3NaCl塩化ナトリウム + KClO2亜塩素酸カリウム + 4H+水素イオン
⟶
3Na+ナトリウムイオン + 2Cl2↑塩素 + K+カリウムイオン + 2H2O水
塩化ナトリウムと亜塩素酸カリウムの反応 (酸性条件下)
◆
ΔrG−25.2 kJ/mol
K2.60 × 104
pK−4.41
NaCl塩化ナトリウム + KClO2亜塩素酸カリウム + 2H+水素イオン
🔥
⟶
Na+ナトリウムイオン + Cl2O↑一酸化二塩素 + K+カリウムイオン + H2O水

酸化性化学種との反応 (中性条件下)

亜塩素酸カリウムと酸化性化学種，水が反応すると，種々の生成物が生成します。

亜塩素酸カリウムと過マンガン酸カリウムの反応 (中性条件下)
◆
ΔrG−303.4 kJ/mol
K1.42 × 1053
pK−53.15
3KClO2亜塩素酸カリウム + 4KMnO4過マンガン酸カリウム + 2H2O水
⟶
3KClO4過塩素酸カリウム + 4KOH水酸化カリウム + 4MnO2酸化マンガン(IV)
亜塩素酸カリウムと過マンガン酸カリウムの反応 (中性条件下)
◆
ΔrG−188.5 kJ/mol
K1.06 × 1033
pK−33.02
3KClO2亜塩素酸カリウム + 2KMnO4過マンガン酸カリウム + H2O水
⟶
3KClO3塩素酸カリウム + 2KOH水酸化カリウム + 2MnO2酸化マンガン(IV)
亜塩素酸カリウムと塩素の反応 (中性条件下)
◆
ΔrG14.5 kJ/mol
K0.29 × 10−2
pK2.54
KClO2亜塩素酸カリウム + Cl2塩素 + H2O水
⟶
KClO3塩素酸カリウム + 2HCl塩化水素
亜塩素酸カリウムと塩素の反応 (中性条件下)
◆
ΔrG53.5 kJ/mol
K0.42 × 10−9
pK9.37
KClO2亜塩素酸カリウム + 2Cl2塩素 + 2H2O水
⟶
KClO4過塩素酸カリウム + 4HCl塩化水素

難酸化性化学種との反応 (中性条件下)

難酸化性化学種と亜塩素酸カリウム，水が反応すると，種々の生成物が生成します。

金と亜塩素酸カリウムの反応 (中性条件下)
◆
ΔrG−155.9 kJ/mol
K2.05 × 1027
pK−27.31
4Au金 + 3KClO2亜塩素酸カリウム + 6H2O水
⟶
4Au(OH)3水酸化金(III) + 3KCl塩化カリウム
金と亜塩素酸カリウムの反応 (中性条件下)
◆
ΔrG−17.1 kJ/mol
K9.90 × 102
pK−3.00
2Au金 + 3KClO2亜塩素酸カリウム + 3H2O水
🔥
⟶
2Au(OH)3水酸化金(III) + 3KClO次亜塩素酸カリウム

沈殿反応

水溶液中に特定の化学種が存在すると，亜塩素酸カリウムと反応して沈殿が生成します。

亜塩素酸カリウムとクロム酸の反応
2KClO2亜塩素酸カリウム + H2CrO4クロム酸
💧
⟶
K2CrO4↓クロム酸カリウム + 2HClO2亜塩素酸
亜塩素酸カリウムとクロム酸ナトリウムの反応
◆
ΔrG0.1 kJ/mol
K0.96 × 100
pK0.02
2KClO2亜塩素酸カリウム + Na2CrO4クロム酸ナトリウム
💧
⟶
K2CrO4↓クロム酸カリウム + 2NaClO2亜塩素酸ナトリウム
亜塩素酸カリウムと二クロム酸の反応
2KClO2亜塩素酸カリウム + H2Cr2O7二クロム酸
💧
⟶
K2CrO4↓クロム酸カリウム + 2HClO2亜塩素酸 + CrO3酸化クロム(VI)
亜塩素酸カリウムと二クロム酸ナトリウムの反応
2KClO2亜塩素酸カリウム + Na2Cr2O7二クロム酸ナトリウム
💧
⟶
K2CrO4↓クロム酸カリウム + 2NaClO2亜塩素酸ナトリウム + CrO3酸化クロム(VI)
炭酸水素マグネシウムと亜塩素酸カリウムの反応
Mg(HCO3)2炭酸水素マグネシウム + 2KClO2亜塩素酸カリウム
💧
⟶
MgCO3↓炭酸マグネシウム + 2HClO2亜塩素酸 + K2CO3炭酸カリウム

水溶液の電気分解

亜塩素酸カリウム水溶液を電気分解すると，種々の生成物が生成します。

亜塩素酸カリウム水溶液の電気分解 (水=非酸化還元剤)
◆
ΔrG−187.0 kJ/mol
K5.77 × 1032
pK−32.76
5KClO2亜塩素酸カリウム + H2O水
💧⚡
⟶
3KClO3塩素酸カリウム + 2KOH水酸化カリウム + Cl2↑塩素
亜塩素酸カリウム水溶液の電気分解 (水=非酸化還元剤)
◆
ΔrG−300.4 kJ/mol
K4.24 × 1052
pK−52.63
7KClO2亜塩素酸カリウム + 2H2O水
💧⚡
⟶
3KClO4過塩素酸カリウム + 4KOH水酸化カリウム + 2Cl2↑塩素
亜塩素酸カリウム水溶液の電気分解 (水=酸化剤)
◆
ΔrG448.6 kJ/mol
K0.26 × 10−78
pK78.59
KClO2亜塩素酸カリウム + 2H2O水
💧⚡
⟶
KClO4過塩素酸カリウム + 2H2↑水素
亜塩素酸カリウム水溶液の電気分解 (水=酸化剤)
◆
ΔrG212.0 kJ/mol
K0.72 × 10−37
pK37.14
KClO2亜塩素酸カリウム + H2O水
💧⚡
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KClO3塩素酸カリウム + H2↑水素
水の電気分解
◆
ΔrG474.258 kJ/mol
K0.82 × 10−83
pK83.09
2H2O水
⚡
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2H2↑水素 + O2↑酸素

分解反応

亜塩素酸カリウムが分解すると，種々の生成物が生成します。

亜塩素酸カリウムの分解
◆
ΔrG−174.1 kJ/mol
K3.17 × 1030
pK−30.50
2KClO2亜塩素酸カリウム
🔥
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KClO4過塩素酸カリウム + KCl塩化カリウム
亜塩素酸カリウムの分解
◆
ΔrG−79.0 kJ/mol
K6.92 × 1013
pK−13.84
2KClO2亜塩素酸カリウム
🔥
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KClO3塩素酸カリウム + KClO次亜塩素酸カリウム

参考文献

参考文献一覧

  1. 1
    Janiel J. Reed (1989)
    The NBS Tables of Chemical Thermodynamic Properties: Selected Values for Inorganic and C1 and C2 Organic Substances in SI Units
    National Institute of Standards and Technology (NIST)
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