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化学物質
二酸化炭素

二酸化炭素

更新日：2023/3/19

二酸化炭素（Carbon dioxide）は，化学式 CO₂ で表される無機化合物です。

名称

物質名称一覧

命名法

Nomenclature

名称

Name

代表的名称
Typical name: 二酸化炭素; Carbon dioxide

組成命名法
Compositional nomenclature: 二酸化炭素; Carbon dioxide

付加命名法
Additive nomenclature: ジオキシド炭素; Dioxidocarbon

別名
Other names: ドライアイス; Dry ice
固体; 炭酸ガス; Carbonic acid gas
気体

化学式と構造

化学式一覧

化学式名称

Formula name

化学式

Formula

代表的化学式
Typical formula: CO₂

分子式
Molecular formula: CO₂

組成式
Compositional formula: CO₂

構造式
Structural formula

電子式 (ルイス構造式)
Lewis structure

電子式 (ルイス構造式, 色付き)
Colored Lewis structure

物質情報

物質情報一覧

項目

Item

値

Value

名称
Name: 二酸化炭素; Carbon dioxide

化学式
Formula: CO₂

外観
Appearance: 無色の気体; Colorless gas

臭気
Odor: 無臭; Odorless

モル質量
Molar mass: 44.009 g/mol

密度
Density: 1.975 g/L^[1]
気体, 0°C; 1.56 g/cm³^[1][2]
固体, -79°C

融点
Melting point: −56.561 °C^[2]
三重点

沸点
Boiling point: –

昇華点
Subliming point: −78.44 °C^[1]; −78.464 °C^[2]

構成要素

構成原子

原子 Atom	名称 Name	酸化数 Oxidation state	個数 Number
C	炭素	+4	1
O	酸素	−2	2

原子の比率

原子 Atom	原子量 Atomic weight	個数 Number	原子比率 Atomic ratio	重量比率 Weight ratio
C	12.011	1	33.33%	27.29%
O	15.999	2	66.67%	72.71%

熱力学的性質

相転移特性

項目

Item

値

Value

融解熱
Enthalpy of fusion: 9.02 kJ · mol⁻¹^[1][2]
at −56.561°C

蒸発熱
Enthalpy of vaporization: 15.8 kJ · mol⁻¹^[1]

蒸発熱 (25°C)
Enthalpy of vaporization at 25°C: 25.2 kJ · mol⁻¹^[1]

その他転移エンタルピー
Enthalpy of other transition: –

標準熱力学特性

状態 State	標準生成エンタルピー Δ_fH° kJ · mol⁻¹	標準生成ギブスエネルギー Δ_fG° kJ · mol⁻¹	標準モルエントロピー S° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準モル定圧熱容量 C_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
気体	−393.509^[3]	−394.359^[3]	213.74^[3]	37.11^[3]
水溶液 (非解離状態)	−413.80^[3]	−385.98^[3]	117.6^[3]	–

溶解度

溶解性

反応 Reactive

混和 Miscible

易溶 Very soluble

可溶 Soluble: CH₃COCH₃アセトン
C₂H₅OC₂H₅ジエチルエーテル
CH₃OHメタノール
C₅H₅Nピリジン
C₂H₅OHエタノール
C₃H₇OH1-プロパノール
(CH₃)₂CHCH₂OHイソブタノール
C₅H₁₁OH1-ペンタノール
C₆H₆ベンゼン
C₆H₅CH₃トルエン
C₆H₅NH₂アニリン

微溶 Slightly soluble: H₂O水
CS₂二硫化炭素

難溶 Very slightly soluble: C₃H₈O₃グリセロール

不溶 Insoluble

水への溶解度 (g/100 g)^[1]

0°C	5°C	10°C	15°C	20°C	25°C	30°C	40°C	50°C	60°C
0.3346	0.2774	0.2318	0.197	0.1688	0.1449	0.1257	0.0973	0.0761	0.0576

水への溶解度 (g/100 g)^[4]

0°C	5°C	10°C	15°C	20°C	25°C	30°C	40°C	50°C	60°C
0.335	0.277	0.231	0.197	0.169	0.145	0.126	0.097	0.076	0.058

アセトンへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

20°C	25°C
692.1	629.5

ジエチルエーテルへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

0°C	10°C	15°C
733	604.4	546.5

メタノールへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

15°C	20°C	25°C
460.6	420.5	383.7

ピリジンへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

15°C	20°C	25°C
429.1	386.2	365.6

トリクロロメタンへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

15°C	20°C	25°C
395.6	368.1	343

エタノールへの溶解度 (mL/100 mL, 97%)^[4]

15°C	20°C	25°C
313	292.3	270.6

1-プロパノールへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

25°C
249.8

ベンゼンへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

15°C	20°C	25°C
271	254	242.5

トルエンへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

15°C	20°C	25°C
255.7	242.6	230.5

イソブタノールへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

15°C	20°C	25°C
208.8	196.4	184.2

1-ペンタノールへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

15°C	20°C	25°C
205.8	194.1	183.1

アニリンへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

15°C	20°C	25°C
153.1	143.4	132.4

二硫化炭素への溶解度 (mL/100 mL)^[4]

15°C	20°C	25°C
94.46	88.88	86.99

水への溶解度 (mL/100 mL)^[4]

25°C
82.56

グリセロールへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

25°C
3.02

溶解度曲線 (g/100 g)

溶解度曲線 (mL/100 mL)

危険有害性

GHSラベル^[5]

項目

Item

値

Value

危険有害性絵表示
Hazard pictograms: GHS04: ガスシリンダー; GHS07: 感嘆符

注意喚起語
Signal word: 警告

危険有害性情報
Hazard statements: H280: 高圧ガスを内含; 熱すると爆発のおそれ; H336: 眠気またはめまいのおそれ

物理的危険性^[5]

分類	区分	表示	危険有害性情報
爆発物	分類対象外
引火性気体	区分外
エアゾール	分類対象外
酸化性気体	区分外
高圧ガス	液化ガス	警告	H280: 高圧ガスを内含; 熱すると爆発のおそれ
引火性液体	分類対象外
引火性固体	分類対象外
自己反応性化学品	分類対象外
自然発火性液体	分類対象外
自然発火性固体	分類対象外
自己発熱性化学品	分類対象外
水反応引火性化学品	分類対象外
酸化性液体	分類対象外
酸化性固体	分類対象外
有機過酸化物	分類対象外
金属腐食性物質	分類不可 (データ不足)
鈍性化爆発物	データなし

健康有害性^[5]

分類	区分	表示	危険有害性情報
急性経口毒性	分類不可 (データ不足)
急性経皮毒性	分類不可 (データ不足)
急性吸入毒性 (気体)	区分外
急性吸入毒性 (蒸気)	分類対象外
急性吸入毒性 (粉塵・ミスト)	分類対象外
皮膚腐食性/刺激性	分類不可 (データ不足)
重篤な眼損傷性/眼刺激性	分類不可 (データ不足)
呼吸器感作性	分類不可 (データ不足)
皮膚感作性	分類不可 (データ不足)
生殖細胞変異原性	分類不可 (データ不足)
発がん性	分類不可 (データ不足)
生殖毒性	分類不可 (データ不足)
特定標的臓器毒性 (単回ばく露)	区分3 (麻酔作用)	警告	H336: 眠気またはめまいのおそれ
特定標的臓器毒性 (反復ばく露)	分類不可 (データ不足)
誤えん有害性	分類対象外

環境有害性^[5]

分類	区分	表示	危険有害性情報
水生環境有害性 (短期)	分類不可 (データ不足)
水生環境有害性 (長期)	分類不可 (データ不足)
オゾン層への有害性	データなし

製法

非金属と非金属の反応

非金属と非金属が反応すると，二酸化炭素が生成する場合があります。

炭素と酸素の反応 ◆ Δ_rG −394.359 kJ/mol K 1.23 × 10⁶⁹ pK −69.09: C炭素 + O₂酸素
⟶
CO₂二酸化炭素

炭素とオゾンの反応 ◆ Δ_rG −1509.5 kJ/mol K 2.84 × 10²⁶⁴ pK −264.45: 3C炭素 + 2O₃オゾン
⟶
3CO₂二酸化炭素

炭化水素の完全燃焼

炭化水素が完全燃焼すると，二酸化炭素が生成する場合があります。

メタンの完全燃焼 ◆ Δ_rG −817.90 kJ/mol K 1.95 × 10¹⁴³ pK −143.29: CH₄メタン + 2O₂酸素
⟶
CO₂二酸化炭素 + 2H₂O水

エチレンの完全燃焼 ◆ Δ_rG −1331.13 kJ/mol K 1.60 × 10²³³ pK −233.20: C₂H₄エチレン + 3O₂酸素
⟶
2CO₂二酸化炭素 + 2H₂O水

プロパンの完全燃焼 ◆ Δ_rG −2108.2 kJ/mol K 2.19 × 10³⁶⁹ pK −369.34: C₃H₈プロパン + 5O₂酸素
⟶
3CO₂二酸化炭素 + 4H₂O水

1-ブテンの完全燃焼 ◆ Δ_rG −2597.3 kJ/mol K 1.06 × 10⁴⁵⁵ pK −455.03: C₄H₈1-ブテン + 6O₂酸素
⟶
4CO₂二酸化炭素 + 4H₂O水

エタンの完全燃焼 ◆ Δ_rG −2934.57 kJ/mol K 1.30 × 10⁵¹⁴ pK −514.11: 2C₂H₆エタン + 7O₂酸素
⟶
4CO₂二酸化炭素 + 6H₂O水

弱酸の塩と強酸の反応

弱酸の塩と強酸が反応すると，二酸化炭素が生成する場合があります。

炭酸水素ナトリウムと塩化水素の反応 ◆ Δ_rG −69.3 kJ/mol K 1.38 × 10¹² pK −12.14: NaHCO₃炭酸水素ナトリウム + HCl塩化水素
⟶
NaCl塩化ナトリウム + CO₂二酸化炭素 + H₂O水

炭酸ナトリウムと塩化水素の反応 ◆ Δ_rG −164.73 kJ/mol K 7.24 × 10²⁸ pK −28.86: Na₂CO₃炭酸ナトリウム + 2HCl塩化水素
⟶
2NaCl塩化ナトリウム + CO₂二酸化炭素 + H₂O水

炭酸水素ナトリウムと臭化水素の反応 ◆ Δ_rG −76.0 kJ/mol K 2.06 × 10¹³ pK −13.31: NaHCO₃炭酸水素ナトリウム + HBr臭化水素
⟶
NaBr臭化ナトリウム + CO₂二酸化炭素 + H₂O水

炭酸ナトリウムと臭化水素の反応 ◆ Δ_rG −178.11 kJ/mol K 1.60 × 10³¹ pK −31.20: Na₂CO₃炭酸ナトリウム + 2HBr臭化水素
⟶
2NaBr臭化ナトリウム + CO₂二酸化炭素 + H₂O水

炭酸水素ナトリウムとヨウ化水素の反応 ◆ Δ_rG −68.2 kJ/mol K 8.87 × 10¹¹ pK −11.95: NaHCO₃炭酸水素ナトリウム + HIヨウ化水素
⟶
NaIヨウ化ナトリウム + CO₂二酸化炭素 + H₂O水

揮発性の酸の塩と不揮発性の酸の反応

揮発性の酸の塩と不揮発性の酸が反応すると，二酸化炭素が生成する場合があります。

炭酸ナトリウムと硫酸の反応 ◆ Δ_rG −167.21 kJ/mol K 1.97 × 10²⁹ pK −29.29: Na₂CO₃炭酸ナトリウム + H₂SO₄硫酸
⟶
Na₂SO₄硫酸ナトリウム + CO₂↑二酸化炭素 + H₂O水

炭酸水素ナトリウムと硫酸の反応 ◆ Δ_rG −141.1 kJ/mol K 5.24 × 10²⁴ pK −24.72: 2NaHCO₃炭酸水素ナトリウム + H₂SO₄硫酸
⟶
Na₂SO₄硫酸ナトリウム + 2CO₂↑二酸化炭素 + 2H₂O水

炭酸水素ナトリウムとリン酸の反応 ◆ Δ_rG −11.2 kJ/mol K 9.17 × 10¹ pK −1.96: 3NaHCO₃炭酸水素ナトリウム + H₃PO₄リン酸
🔥
⟶
Na₃PO₄リン酸ナトリウム + 3CO₂↑二酸化炭素 + 3H₂O水

炭酸ナトリウムとリン酸の反応 ◆ Δ_rG −100.5 kJ/mol K 4.04 × 10¹⁷ pK −17.61: 3Na₂CO₃炭酸ナトリウム + 2H₃PO₄リン酸
🔥
⟶
2Na₃PO₄リン酸ナトリウム + 3CO₂↑二酸化炭素 + 3H₂O水

炭酸マグネシウムと硫酸の反応 ◆ Δ_rG −100.0 kJ/mol K 3.31 × 10¹⁷ pK −17.52: MgCO₃炭酸マグネシウム + H₂SO₄硫酸
⟶
MgSO₄硫酸マグネシウム + CO₂↑二酸化炭素 + H₂O水

オキソ酸と脱水性酸性酸化物の反応

オキソ酸と脱水性酸性酸化物が反応すると，二酸化炭素が生成する場合があります。

炭酸と十酸化四リンの反応 ◆ Δ_rG −500.1 kJ/mol K 4.11 × 10⁸⁷ pK −87.61: 6H₂CO₃炭酸 + P₄O₁₀十酸化四リン
🔥
⟶
6CO₂↑二酸化炭素 + 4H₃PO₄リン酸

炭酸と三酸化セレンの反応: H₂CO₃炭酸 + SeO₃三酸化セレン
🔥
⟶
CO₂↑二酸化炭素 + H₂SeO₄セレン酸

分解反応

熱分解性物質が分解すると，二酸化炭素が生成する場合があります。

炭酸ナトリウムの分解 ◆ Δ_rG 274.62 kJ/mol K 0.77 × 10⁻⁴⁸ pK 48.11: Na₂CO₃炭酸ナトリウム
🔥
⟶
Na₂O酸化ナトリウム + CO₂↑二酸化炭素

炭酸マグネシウムの分解 ◆ Δ_rG 51.8 kJ/mol K 0.84 × 10⁻⁹ pK 9.07: MgCO₃炭酸マグネシウム
🔥
⟶
MgO酸化マグネシウム + CO₂↑二酸化炭素

炭酸カリウムの分解 ◆ Δ_rG 347.0 kJ/mol K 0.16 × 10⁻⁶⁰ pK 60.79: K₂CO₃炭酸カリウム
🔥
⟶
K₂O酸化カリウム + CO₂↑二酸化炭素

炭酸カルシウムの分解 ◆ Δ_rG 129.36 kJ/mol K 0.22 × 10⁻²² pK 22.66: CaCO₃炭酸カルシウム
🔥
⟶
CaO酸化カルシウム + CO₂↑二酸化炭素

炭酸マンガン(II)の分解 ◆ Δ_rG 59.4 kJ/mol K 0.39 × 10⁻¹⁰ pK 10.41: MnCO₃炭酸マンガン(II)
🔥
⟶
MnO酸化マンガン(II) + CO₂↑二酸化炭素

還元性非金属と酸化物の反応

炭素と水が反応すると，二酸化炭素と水素が生成します。

炭素と水の反応 ◆ Δ_rG 79.899 kJ/mol K 0.10 × 10⁻¹³ pK 14.00: C炭素 + 2H₂O水
🔥
⟶
CO₂↑二酸化炭素 + 2H₂↑水素

還元性非金属と酸化物の反応

還元性非金属と酸化物が反応すると，二酸化炭素が生成する場合があります。

炭素と二酸化ケイ素の反応 ◆ Δ_rG 462.28 kJ/mol K 0.10 × 10⁻⁸⁰ pK 80.99: C炭素 + SiO₂二酸化ケイ素
🔥
⟶
Siケイ素 + CO₂↑二酸化炭素

炭素と十酸化四リンの反応 ◆ Δ_rG 725.9 kJ/mol K 0.67 × 10⁻¹²⁷ pK 127.17: 5C炭素 + P₄O₁₀十酸化四リン
🔥
⟶
4Pリン + 5CO₂↑二酸化炭素

炭素と二酸化硫黄の反応 ◆ Δ_rG −94.165 kJ/mol K 3.14 × 10¹⁶ pK −16.50: C炭素 + SO₂二酸化硫黄
🔥
⟶
S硫黄 + CO₂二酸化炭素

炭素と三酸化硫黄の反応 ◆ Δ_rG −435.58 kJ/mol K 2.04 × 10⁷⁶ pK −76.31: 3C炭素 + 2SO₃三酸化硫黄
🔥
⟶
2S硫黄 + 3CO₂↑二酸化炭素

炭素と一酸化二塩素の反応 ◆ Δ_rG −590.2 kJ/mol K 2.50 × 10¹⁰³ pK −103.40: C炭素 + 2Cl₂O一酸化二塩素
🔥
⟶
2Cl₂塩素 + CO₂二酸化炭素

電気分解

液体を電気分解すると，二酸化炭素が生成する場合があります。

酢酸の電気分解 ◆ Δ_rG −55.2 kJ/mol K 4.68 × 10⁹ pK −9.67: CH₃COOH酢酸
⚡
⟶
CO₂↑二酸化炭素 + CH₄↑メタン

酢酸の電気分解 ◆ Δ_rG −4.5 kJ/mol K 6.14 × 10⁰ pK −0.79: CH₃COOH酢酸
⚡
⟶
CO₂↑二酸化炭素 + C炭素 + 2H₂↑水素

化学反応

塩基と水との反応

塩基と二酸化炭素，水が反応すると，オキソ酸塩が生成します。

アンモニアと二酸化炭素，水の反応 ◆ Δ_rG −10.31 kJ/mol K 6.40 × 10¹ pK −1.81: 2NH₃アンモニア + CO₂二酸化炭素 + H₂O水
⟶
(NH₄)₂CO₃炭酸アンモニウム

アンモニアと二酸化炭素，水の反応 ◆ Δ_rG −18.0 kJ/mol K 1.42 × 10³ pK −3.15: NH₃アンモニア + CO₂二酸化炭素 + H₂O水
⟶
NH₄HCO₃炭酸水素アンモニウム

水酸化ナトリウムと二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG −77.1 kJ/mol K 3.22 × 10¹³ pK −13.51: NaOH水酸化ナトリウム + CO₂二酸化炭素
⟶
NaHCO₃炭酸水素ナトリウム

水酸化マグネシウムと二酸化炭素の反応: Mg(OH)₂水酸化マグネシウム + 2CO₂二酸化炭素
⟶
Mg(HCO₃)₂炭酸水素マグネシウム

水酸化カリウムと二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG −90.1 kJ/mol K 6.09 × 10¹⁵ pK −15.78: KOH水酸化カリウム + CO₂二酸化炭素
⟶
KHCO₃炭酸水素カリウム

塩基性酸化物との反応

塩基性酸化物と二酸化炭素が反応すると，オキソ酸塩が生成します。

酸化ナトリウムと二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG −274.62 kJ/mol K 1.29 × 10⁴⁸ pK −48.11: Na₂O酸化ナトリウム + CO₂二酸化炭素
⟶
Na₂CO₃炭酸ナトリウム

酸化マグネシウムと二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG −51.8 kJ/mol K 1.19 × 10⁹ pK −9.07: MgO酸化マグネシウム + CO₂二酸化炭素
⟶
MgCO₃炭酸マグネシウム

酸化カリウムと二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG −347.0 kJ/mol K 6.19 × 10⁶⁰ pK −60.79: K₂O酸化カリウム + CO₂二酸化炭素
⟶
K₂CO₃炭酸カリウム

酸化カルシウムと二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG −129.36 kJ/mol K 4.60 × 10²² pK −22.66: CaO酸化カルシウム + CO₂二酸化炭素
⟶
CaCO₃炭酸カルシウム

酸化マンガン(II)と二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG −59.4 kJ/mol K 2.55 × 10¹⁰ pK −10.41: MnO酸化マンガン(II) + CO₂二酸化炭素
⟶
MnCO₃炭酸マンガン(II)

水との反応

二酸化炭素と水が反応すると，炭酸が生成します。

二酸化炭素と水の反応 ◆ Δ_rG 0.03 kJ/mol K 0.99 × 10⁰ pK 0.01: CO₂二酸化炭素 + H₂O水
⟶
H₂CO₃炭酸

塩と水との反応

塩と二酸化炭素，水が反応すると，酸性塩が生成します。

炭酸ナトリウムと二酸化炭素，水の反応 ◆ Δ_rG −26.1 kJ/mol K 3.74 × 10⁴ pK −4.57: Na₂CO₃炭酸ナトリウム + CO₂二酸化炭素 + H₂O水
⟶
2NaHCO₃炭酸水素ナトリウム

炭酸マグネシウムと二酸化炭素，水の反応: MgCO₃炭酸マグネシウム + CO₂二酸化炭素 + H₂O水
⟶
Mg(HCO₃)₂炭酸水素マグネシウム

炭酸カリウムと二酸化炭素，水の反応 ◆ Δ_rG −32.0 kJ/mol K 4.04 × 10⁵ pK −5.61: K₂CO₃炭酸カリウム + CO₂二酸化炭素 + H₂O水
⟶
2KHCO₃炭酸水素カリウム

炭酸カルシウムと二酸化炭素，水の反応: CaCO₃炭酸カルシウム + CO₂二酸化炭素 + H₂O水
⟶
Ca(HCO₃)₂炭酸水素カルシウム

炭酸セシウムと二酸化炭素，水の反応 ◆ Δ_rG −22.60 kJ/mol K 9.11 × 10³ pK −3.96: Cs₂CO₃炭酸セシウム + CO₂二酸化炭素 + H₂O水
⟶
2CsHCO₃炭酸水素セシウム

陰イオンとの反応

二酸化炭素と酸化物イオンが反応すると，炭酸イオンが生成します。

二酸化炭素と酸化物イオンの反応: CO₂二酸化炭素 + O²⁻酸化物イオン
⟶
CO₃²⁻炭酸イオン

還元性非金属との反応

還元性非金属と二酸化炭素が反応すると，単体/酸化物と非金属酸化物が生成します。

炭素と二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG 120.023 kJ/mol K 0.94 × 10⁻²¹ pK 21.03: C炭素 + CO₂二酸化炭素
🔥
⟶
2CO一酸化炭素

水素と二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG −79.899 kJ/mol K 9.95 × 10¹³ pK −14.00: 2H₂水素 + CO₂二酸化炭素
🔥
⟶
2H₂O水 + C炭素

水素と二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG 20.062 kJ/mol K 0.31 × 10⁻³ pK 3.51: H₂水素 + CO₂二酸化炭素
🔥
⟶
CO一酸化炭素 + H₂O水

活性金属と水との反応

活性金属と二酸化炭素，水が反応すると，塩と水素が生成します。

マグネシウムと二酸化炭素，水の反応 ◆ Δ_rG −380.6 kJ/mol K 4.77 × 10⁶⁶ pK −66.68: Mgマグネシウム + CO₂二酸化炭素 + H₂O水
⟶
MgCO₃炭酸マグネシウム + H₂水素

鉄と二酸化炭素，水の反応 ◆ Δ_rG −35.18 kJ/mol K 1.46 × 10⁶ pK −6.16: Fe鉄 + CO₂二酸化炭素 + H₂O水
⟶
FeCO₃炭酸鉄(II) + H₂水素

コバルトと二酸化炭素，水の反応: Coコバルト + CO₂二酸化炭素 + H₂O水
⟶
CoCO₃炭酸コバルト(II) + H₂水素

ニッケルと二酸化炭素，水の反応 ◆ Δ_rG 19.0 kJ/mol K 0.47 × 10⁻³ pK 3.33: Niニッケル + CO₂二酸化炭素 + H₂O水
🔥
⟶
NiCO₃炭酸ニッケル(II) + H₂水素

亜鉛と二酸化炭素，水の反応 ◆ Δ_rG −100.03 kJ/mol K 3.35 × 10¹⁷ pK −17.52: Zn亜鉛 + CO₂二酸化炭素 + H₂O水
⟶
ZnCO₃炭酸亜鉛 + H₂水素

還元性化学種との反応

還元性化学種と二酸化炭素が反応すると，種々の生成物が生成します。

スズと二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG −125.2 kJ/mol K 8.59 × 10²¹ pK −21.93: Snスズ + CO₂二酸化炭素
⟶
SnO₂酸化スズ(IV) + C炭素

ナトリウムと二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG −905.80 kJ/mol K 4.89 × 10¹⁵⁸ pK −158.69: 4Naナトリウム + 3CO₂二酸化炭素
⟶
2Na₂CO₃炭酸ナトリウム + C炭素

マグネシウムと二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG −841.1 kJ/mol K 2.26 × 10¹⁴⁷ pK −147.35: 2Mgマグネシウム + 3CO₂二酸化炭素
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2MgCO₃炭酸マグネシウム + C炭素

硫化水素と二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG −12.78 kJ/mol K 1.73 × 10² pK −2.24: 2H₂S硫化水素 + CO₂二酸化炭素
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2S硫黄 + 2H₂O水 + C炭素

カリウムと二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG −943.9 kJ/mol K 2.31 × 10¹⁶⁵ pK −165.36: 4Kカリウム + 3CO₂二酸化炭素
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2K₂CO₃炭酸カリウム + C炭素

被酸化性化学種との反応

被酸化性化学種と二酸化炭素が反応すると，種々の生成物が生成します。

ヨウ化カリウムと二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG 996.16 kJ/mol K 0.30 × 10⁻¹⁷⁴ pK 174.52: 2KIヨウ化カリウム + 3CO₂二酸化炭素
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2KIO₃ヨウ素酸カリウム + 3C炭素

銅と二酸化炭素の反応: 2Cu銅 + 3CO₂二酸化炭素
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2CuCO₃炭酸銅(II) + C炭素

銅と二酸化炭素の反応: Cu銅 + 2CO₂二酸化炭素
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CuCO₃炭酸銅(II) + CO一酸化炭素

ヨウ化カリウムと二酸化炭素の反応 ◆ Δ_rG 355.6 kJ/mol K 0.50 × 10⁻⁶² pK 62.30: 4KIヨウ化カリウム + 3CO₂二酸化炭素
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2K₂CO₃炭酸カリウム + 2I₂ヨウ素 + C炭素

参考文献

参考文献一覧

1
James G. Speight (2017)
Lange's Handbook of Chemistry, 17th edition
https://www.accessengineeringlibrary.com/content/book/9781259586095
McGraw Hill Education
- Amazon
引用リスト
- ^ 密度, 1.975 g/L - p.38
- ^ 密度, 1.56 g/cm³ - p.38
- ^ 昇華点, −78.44 °C - p.38
- ^ 融解熱, 9.02 kJ · mol⁻¹ - p.299
- ^ 蒸発熱, 15.8 kJ · mol⁻¹ - p.299
- ^ 蒸発熱 (25°C), 25.2 kJ · mol⁻¹ - p.299
- ^ 水への溶解度 (g/100 g), 表を参照 - p.328–329
2
John R. Rumble Jr, David R. Lide, Thomas J. Bruno (2019)
CRC Handbook of Chemistry and Physics 100th Edition
https://www.routledge.com/CRC-Handbook-of-Chemistry-and-Physics/book-series/CRCHANCHEPHY
CRC Press
- Amazon
引用リスト
- ^ 密度, 1.56 g/cm³ - p.4-43
- ^ 融点, −56.561 °C - p.4-43
- ^ 昇華点, −78.464 °C - p.4-43
- ^ 融解熱, 9.02 kJ · mol⁻¹ - p.6-154
3
Janiel J. Reed (1989)
The NBS Tables of Chemical Thermodynamic Properties: Selected Values for Inorganic and C1 and C2 Organic Substances in SI Units
https://doi.org/10.18434/M32124
National Institute of Standards and Technology (NIST)
引用リスト
4
Atherton Seidell (1919)
Solubilities of Inorganic and Organic Compounds: A Compilation of Quantitative Solubility Data From the Periodical Literature
D. Van Nostrand Company
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引用リスト
5
化学物質管理センター
GHS分類結果
https://www.nite.go.jp/chem/ghs/all_fy.html
独立行政法人製品評価技術基盤機構
引用リスト

Δ_rG	−394.359 kJ/mol
K	1.23 × 10⁶⁹
pK	−69.09

Δ_rG	−1509.5 kJ/mol
K	2.84 × 10²⁶⁴
pK	−264.45

Δ_rG	−817.90 kJ/mol
K	1.95 × 10¹⁴³
pK	−143.29

Δ_rG	−1331.13 kJ/mol
K	1.60 × 10²³³
pK	−233.20

二酸化炭素

名称

物質名称一覧

化学式と構造

化学式一覧

物質情報

物質情報一覧

構成要素

構成原子

原子の比率

熱力学的性質

相転移特性

標準熱力学特性

溶解度

溶解性

水への溶解度 (g/100 g)[1]

水への溶解度 (g/100 g)[4]

アセトンへの溶解度 (mL/100 mL)[4]

ジエチルエーテルへの溶解度 (mL/100 mL)[4]

メタノールへの溶解度 (mL/100 mL)[4]

ピリジンへの溶解度 (mL/100 mL)[4]

トリクロロメタンへの溶解度 (mL/100 mL)[4]

エタノールへの溶解度 (mL/100 mL, 97%)[4]

1-プロパノールへの溶解度 (mL/100 mL)[4]

ベンゼンへの溶解度 (mL/100 mL)[4]

トルエンへの溶解度 (mL/100 mL)[4]

イソブタノールへの溶解度 (mL/100 mL)[4]

1-ペンタノールへの溶解度 (mL/100 mL)[4]

アニリンへの溶解度 (mL/100 mL)[4]

二硫化炭素への溶解度 (mL/100 mL)[4]

水への溶解度 (mL/100 mL)[4]

グリセロールへの溶解度 (mL/100 mL)[4]

溶解度曲線 (g/100 g)

溶解度曲線 (mL/100 mL)

危険有害性

GHSラベル[5]

物理的危険性[5]

健康有害性[5]

環境有害性[5]

製法

非金属と非金属の反応

炭化水素の完全燃焼

弱酸の塩と強酸の反応

揮発性の酸の塩と不揮発性の酸の反応

オキソ酸と脱水性酸性酸化物の反応

分解反応

還元性非金属と酸化物の反応

還元性非金属と酸化物の反応

電気分解

化学反応

塩基と水との反応

塩基性酸化物との反応

水との反応

塩と水との反応

陰イオンとの反応

還元性非金属との反応

活性金属と水との反応

還元性化学種との反応

被酸化性化学種との反応

参考文献

参考文献一覧

関連物質

第14族元素の酸化物

酸

炭酸塩

関連カテゴリ

水への溶解度 (g/100 g)^[1]

水への溶解度 (g/100 g)^[4]

アセトンへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

ジエチルエーテルへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

メタノールへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

ピリジンへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

トリクロロメタンへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

エタノールへの溶解度 (mL/100 mL, 97%)^[4]

1-プロパノールへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

ベンゼンへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

トルエンへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

イソブタノールへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

1-ペンタノールへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

アニリンへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

二硫化炭素への溶解度 (mL/100 mL)^[4]

水への溶解度 (mL/100 mL)^[4]

グリセロールへの溶解度 (mL/100 mL)^[4]

GHSラベル^[5]

物理的危険性^[5]

健康有害性^[5]

環境有害性^[5]