テトラクロリド金(III)酸ナトリウム
テトラクロリド金(III)酸ナトリウム（Sodium tetrachloridoaurate(III)）は，化学式 Na[AuCl4] で表される無機化合物です。
名称
物質名称一覧
- 代表的名称
- Typical name
- テトラクロリド金(III)酸ナトリウム
- Sodium tetrachloridoaurate(III)
- 組成命名法
- Compositional nomenclature
- テトラクロリド金(III)酸ナトリウム
- Sodium tetrachloridoaurate(III)
- 置換命名法
- Substitutive nomenclature
- テトラクロロ金酸ナトリウム
- Sodium tetrachloroaurate
- 付加命名法
- Additive nomenclature
- テトラクロリド金酸(1−)ナトリウム
- Sodium tetrachloridoaurate(1−)
- 別名
- Other names
- テトラクロロ金(III)酸ナトリウム
- Sodium tetrachloroaurate(III)
- 塩化金酸ナトリウム
- Sodium chloroaurate
- 金塩化ナトリウム
- Sodium gold chloride
化学式と構造
化学式一覧
- 代表的化学式
- Typical formula
- Na[AuCl4]
- 組成式
- Compositional formula
- Na[AuCl4]
- 構造式
- Structural formula
- 電子式 (ルイス構造式)
- Lewis structure
- 電子式 (ルイス構造式, 色付き)
- Colored Lewis structure
物質情報
物質情報一覧
- 名称
- Name
- テトラクロリド金(III)酸ナトリウム
- Sodium tetrachloridoaurate(III)
- 化学式
- Formula
- Na[AuCl4]
- 外観
- Appearance
- 金橙色の固体
- Gold orange solid
- 臭気
- Odor
- 無臭
- Odorless
- モル質量
- Molar mass
- 361.76 g/mol
- 密度
- Density
- –
- 融点
- Melting point
- >100 °C[1]二水和物
- 分解
- → AuCl3, NaCl
- 沸点
- Boiling point
- –
構成要素
構成イオン
イオン Ion | 名称 Name | 電荷数 Charge number | 個数 Number |
|---|---|---|---|
| Na+ | ナトリウムイオン | 1 | 1 |
| [AuCl4]− | テトラクロリド金(III)酸イオン | -1 | 1 |
構成原子
原子 Atom | 名称 Name | 酸化数 Oxidation state | 個数 Number |
|---|---|---|---|
| Na | ナトリウム | +1 | 1 |
| Au | 金 | +3 | 1 |
| Cl | 塩素 | −1 | 4 |
原子の比率
原子 Atom | 原子量 Atomic weight | 個数 Number | 原子比率 Atomic ratio | 重量比率 Weight ratio |
|---|---|---|---|---|
| Na | 22.990 | 1 | 16.67% | 6.36% |
| Au | 196.966569 | 1 | 16.67% | 54.45% |
| Cl | 35.45 | 4 | 66.67% | 39.20% |
熱力学的性質
相転移特性
- 融解熱
- Enthalpy of fusion
- –
- 蒸発熱
- Enthalpy of vaporization
- –
- 蒸発熱 (25°C)
- Enthalpy of vaporization at 25°C
- –
- その他転移エンタルピー
- Enthalpy of other transition
- –
標準熱力学特性
溶解度
溶解性
水への溶解度 (g/100 g)[1]
| 10°C | 20°C | 30°C | 40°C | 60°C |
|---|---|---|---|---|
| 139 | 151 | 178 | 227 | 900 |
溶解度曲線 (g/100 g)
危険有害性
GHSラベル[3]
- 危険有害性絵表示
- Hazard pictograms
- –
- 注意喚起語
- Signal word
- –
- 危険有害性情報
- Hazard statements
- –
物理的危険性[3]
健康有害性[3]
環境有害性[3]
| 分類 | 区分 | 表示 | 危険有害性情報 |
|---|---|---|---|
| 水生環境有害性 (短期) | 分類不可 (データ不足) | ||
| 水生環境有害性 (長期) | 分類不可 (データ不足) | ||
| オゾン層への有害性 | データなし |
製法
酸と塩基の反応
テトラクロリド金(III)酸と水酸化ナトリウムが反応すると，テトラクロリド金(III)酸ナトリウムと水が生成します。
塩基性酸化物と酸の反応
酸化ナトリウムとテトラクロリド金(III)酸が反応すると，テトラクロリド金(III)酸ナトリウムと水が生成します。
弱酸の塩と強酸の反応
弱酸の塩と強酸が反応すると，テトラクロリド金(III)酸ナトリウムが生成する場合があります。
弱塩基の塩と強塩基の反応
塩化金(III)と水酸化ナトリウムが反応すると，テトラクロリド金(III)酸ナトリウムと水酸化金(III)が生成します。
化学反応
電離反応
テトラクロリド金(III)酸ナトリウムが電離すると，ナトリウムイオンと陰イオンが生成します。
還元性化学種との反応
還元性化学種とテトラクロリド金(III)酸ナトリウムが反応すると，種々の生成物が生成します。
被酸化性化学種との反応
被酸化性化学種とテトラクロリド金(III)酸ナトリウムが反応すると，種々の生成物が生成します。
被酸化性化学種との反応 (中性条件下)
被酸化性化学種とテトラクロリド金(III)酸ナトリウム，水が反応すると，種々の生成物が生成します。
酸化性化学種との反応
テトラクロリド金(III)酸ナトリウムと酸化性化学種が反応すると，種々の生成物が生成します。
酸化性化学種との反応 (酸性条件下)
テトラクロリド金(III)酸ナトリウムと酸化性化学種，水素イオンが反応すると，種々の生成物が生成します。
酸化性化学種との反応 (中性条件下)
テトラクロリド金(III)酸ナトリウムと酸化性化学種，水が反応すると，種々の生成物が生成します。
沈殿反応
水溶液中に特定の化学種が存在すると，テトラクロリド金(III)酸ナトリウムと反応して沈殿が生成します。
分解反応
テトラクロリド金(III)酸ナトリウムが分解すると，塩化ナトリウムと塩化金(III)が生成します。
水溶液の電気分解
テトラクロリド金(III)酸ナトリウム水溶液を電気分解すると，種々の生成物が生成します。
溶融塩電解
テトラクロリド金(III)酸ナトリウムの溶融塩を電気分解すると，種々の生成物が生成します。
参考文献
参考文献一覧
- 1James G. Speight (2017)Lange's Handbook of Chemistry, 17th editionMcGraw Hill Education
- ^ 融点, >100 °C - p.66
- ^ 溶解性, エタノールに可溶 - p.66
- ^ 溶解性, トリクロロメタンに可溶 - p.66
- ^ 水への溶解度 (g/100 g), 表を参照 - p.342
- 2Janiel J. Reed (1989)The NBS Tables of Chemical Thermodynamic Properties: Selected Values for Inorganic and C1 and C2 Organic Substances in SI UnitsNational Institute of Standards and Technology (NIST)
- 3化学物質管理センターGHS分類結果独立行政法人 製品評価技術基盤機構
