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化学反応
H2 + HgF2 → Hg + 2HF

H₂ + HgF₂ → Hg + 2HF

更新日：2022/6/13

水素とフッ化水銀(II)の反応: H₂水素 + HgF₂フッ化水銀(II)
⟶
Hg水銀 + 2HFフッ化水素

水素とフッ化水銀(II)が反応すると，水銀とフッ化水素が生成します。この反応は酸化還元反応で，

還元性化学種と被還元性化学種の反応

に分類されます。

目次

化学反応情報

化学反応式

水素とフッ化水銀(II)の反応: H₂水素 + HgF₂フッ化水銀(II)
⟶
Hg水銀 + 2HFフッ化水素

一般反応式

還元性化学種と被還元性化学種の反応: 還元性化学種還元剤 + 被還元性化学種酸化剤
⟶
生成物酸化生成物 + 生成物還元生成物

各原子の酸化数

水素とフッ化水銀(II)の反応

反応物

化学式	名称	係数	分類	一般反応式における分類
H₂	水素	1	還元剤	還元性
HgF₂	フッ化水銀(II)	1	酸化剤	被還元性

生成物

化学式	名称	係数	分類	一般反応式における分類
Hg	水銀	1	還元生成物	–
HF	フッ化水素	2	酸化生成物	–

熱力学的変化

標準状態における変化

水素とフッ化水銀(II)の反応 ◆ Δ_rG −367.8 kJ/mol K 2.73 × 10⁶⁴ pK −64.44: H₂気体 + HgF₂固体
⟶
Hg液体 + 2HF気体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−317.9	−367.8	146.9	–
水素 1 mol あたり	−317.9	−367.8	146.9	–
フッ化水銀(II) 1 mol あたり	−317.9	−367.8	146.9	–
水銀 1 mol あたり	−317.9	−367.8	146.9	–
フッ化水素 1 mol あたり	−158.9	−183.9	73.45	–

水溶液における変化 (1)

水素とフッ化水銀(II)の反応 ◆ Δ_rG −346.1 kJ/mol K 4.31 × 10⁶⁰ pK −60.63: H₂水溶液 (非解離状態) + HgF₂固体
⟶
Hg水溶液 (非解離状態) + 2HF気体

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−276.0	−346.1	−304	–
水素 1 mol あたり	−276.0	−346.1	−304	–
フッ化水銀(II) 1 mol あたり	−276.0	−346.1	−304	–
水銀 1 mol あたり	−276.0	−346.1	−304	–
フッ化水素 1 mol あたり	−138.0	−173.1	−152	–

水溶液における変化 (2)

水素とフッ化水銀(II)の反応 ◆ Δ_rG −393.3 kJ/mol K 8.00 × 10⁶⁸ pK −68.90: H₂水溶液 (非解離状態) + HgF₂固体
⟶
Hg水溶液 (非解離状態) + 2HF水溶液 (非解離状態)

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−374.0	−393.3	−475	–
水素 1 mol あたり	−374.0	−393.3	−475	–
フッ化水銀(II) 1 mol あたり	−374.0	−393.3	−475	–
水銀 1 mol あたり	−374.0	−393.3	−475	–
フッ化水素 1 mol あたり	−187.0	−196.7	−238	–

水溶液における変化 (3)

水素とフッ化水銀(II)の反応 ◆ Δ_rG −393.3 kJ/mol K 8.00 × 10⁶⁸ pK −68.90: H₂水溶液 (非解離状態) + HgF₂固体
⟶
Hg水溶液 (非解離状態) + 2HF水溶液 (非解離状態)

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−374.0	−393.3	−475	–
水素 1 mol あたり	−374.0	−393.3	−475	–
フッ化水銀(II) 1 mol あたり	−374.0	−393.3	−475	–
水銀 1 mol あたり	−374.0	−393.3	−475	–
フッ化水素 1 mol あたり	−187.0	−196.7	−238	–

水溶液における変化 (4)

水素とフッ化水銀(II)の反応 ◆ Δ_rG −357.3 kJ/mol K 3.95 × 10⁶² pK −62.60: H₂水溶液 (非解離状態) + HgF₂固体
⟶
Hg水溶液 (非解離状態) + 2HF水溶液 (解離状態)

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−399.1	−357.3	−680	–
水素 1 mol あたり	−399.1	−357.3	−680	–
フッ化水銀(II) 1 mol あたり	−399.1	−357.3	−680	–
水銀 1 mol あたり	−399.1	−357.3	−680	–
フッ化水素 1 mol あたり	−199.6	−178.7	−340	–

反応物の熱力学データ

化学式	標準生成エンタルピー Δ_fH° kJ · mol⁻¹	標準生成ギブスエネルギー Δ_fG° kJ · mol⁻¹	標準モルエントロピー S° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準モル定圧熱容量 C_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
H₂ (g)	0^[1]	0^[1]	130.684^[1]	28.824^[1]
H₂ (ao)	-4.2^[1]	17.6^[1]	577^[1]	–
HgF₂ (s)	-224.3	-178.6	146.0	–

* (g):気体, (ao):水溶液 (非解離状態), (s):固体

生成物の熱力学データ

化学式	標準生成エンタルピー Δ_fH° kJ · mol⁻¹	標準生成ギブスエネルギー Δ_fG° kJ · mol⁻¹	標準モルエントロピー S° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準モル定圧熱容量 C_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
Hg (cr)	–	–	–	–
Hg (l)	0^[1]	0^[1]	76.02^[1]	27.983^[1]
Hg (g)	61.317^[1]	31.820^[1]	174.96^[1]	20.786^[1]
Hg (ao)	37.7^[1]	39.3^[1]	71^[1]	–
HF (l) xは未確定の残余エントロピー	-299.78^[1]	–	75.40+x^[1]	–
HF (g)	-271.1^[1]	-273.2^[1]	173.779^[1]	29.133^[1]
HF (ai)	-332.63^[1]	-278.79^[1]	-13.8^[1]	-106.7^[1]
HF (ao)	-320.08^[1]	-296.82^[1]	88.7^[1]	–

* (cr):結晶性固体, (l):液体, (g):気体, (ao):水溶液 (非解離状態), (ai):水溶液 (解離状態)

参考文献

参考文献一覧

1
Janiel J. Reed (1989)
The NBS Tables of Chemical Thermodynamic Properties: Selected Values for Inorganic and C1 and C2 Organic Substances in SI Units
https://doi.org/10.18434/M32124
National Institute of Standards and Technology (NIST)
引用リスト