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化学反応
FeF3 + e^− → FeF2 + F^−

FeF₃ + e⁻ → FeF₂ + F⁻

更新日：2022/6/13

フッ化鉄(III)の還元: FeF₃フッ化鉄(III) + e⁻電子
⟶
FeF₂フッ化鉄(II) + F⁻フッ化物イオン

フッ化鉄(III)を還元すると，フッ化鉄(II)とフッ化物イオンが生成します（その他の反応はこちら）。この反応は酸化還元反応で，

還元可能化学種の還元

に分類されます。

目次

化学反応情報

化学反応式

フッ化鉄(III)の還元: FeF₃フッ化鉄(III) + e⁻電子
⟶
FeF₂フッ化鉄(II) + F⁻フッ化物イオン

一般反応式

還元可能化学種の還元: 反応物酸化剤 + e⁻
⟶
生成物還元生成物

各原子の酸化数

フッ化鉄(III)の還元

反応物

化学式	名称	係数	分類	一般反応式における分類
FeF₃	フッ化鉄(III)	1	酸化剤	–
e⁻	電子	1	–	電子

生成物

化学式	名称	係数	分類	一般反応式における分類
FeF₂	フッ化鉄(II)	1	還元生成物	–
F⁻	フッ化物イオン	1	–	–

熱力学的変化

水溶液における変化 (1)

フッ化鉄(III)の還元: FeF₃水溶液 + e⁻
⟶
FeF₂水溶液 + F⁻水溶液 (非解離状態)

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−61.5	–	–	–
フッ化鉄(III) 1 mol あたり	−61.5	–	–	–
電子 1 mol あたり	−61.5	–	–	–
フッ化鉄(II) 1 mol あたり	−61.5	–	–	–
フッ化物イオン 1 mol あたり	−61.5	–	–	–

水溶液における変化 (2)

フッ化鉄(III)の還元: FeF₃水溶液 + e⁻
⟶
FeF₂結晶性固体 + F⁻水溶液 (非解離状態)

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−27.6	–	–	–
フッ化鉄(III) 1 mol あたり	−27.6	–	–	–
電子 1 mol あたり	−27.6	–	–	–
フッ化鉄(II) 1 mol あたり	−27.6	–	–	–
フッ化物イオン 1 mol あたり	−27.6	–	–	–

水溶液における変化 (3)

フッ化鉄(III)の還元: FeF₃水溶液 (解離状態) + e⁻
⟶
FeF₂水溶液 + F⁻水溶液 (非解離状態)

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−31.4	–	–	–
フッ化鉄(III) 1 mol あたり	−31.4	–	–	–
電子 1 mol あたり	−31.4	–	–	–
フッ化鉄(II) 1 mol あたり	−31.4	–	–	–
フッ化物イオン 1 mol あたり	−31.4	–	–	–

水溶液における変化 (4)

フッ化鉄(III)の還元 ◆ Δ_rG −106.5 kJ/mol K 4.55 × 10¹⁸ pK −18.66: FeF₃水溶液 (解離状態) + e⁻
⟶
FeF₂結晶性固体 + F⁻水溶液 (非解離状態)

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	2.5	−106.5	430.5	–
フッ化鉄(III) 1 mol あたり	2.5	−106.5	430.5	–
電子 1 mol あたり	2.5	−106.5	430.5	–
フッ化鉄(II) 1 mol あたり	2.5	−106.5	430.5	–
フッ化物イオン 1 mol あたり	2.5	−106.5	430.5	–

反応物の熱力学データ

化学式	標準生成エンタルピー Δ_fH° kJ · mol⁻¹	標準生成ギブスエネルギー Δ_fG° kJ · mol⁻¹	標準モルエントロピー S° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準モル定圧熱容量 C_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
FeF₃ (ai)	-1046.4^[1]	-840.9^[1]	-357.3^[1]	–
FeF₃ (aq)	-1016.3^[1]	–	–	–
e⁻	–	–	–	–

* (ai):水溶液 (解離状態), (aq):水溶液

生成物の熱力学データ

化学式	標準生成エンタルピー Δ_fH° kJ · mol⁻¹	標準生成ギブスエネルギー Δ_fG° kJ · mol⁻¹	標準モルエントロピー S° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準モル定圧熱容量 C_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
FeF₂ (cr)	-711.3^[1]	-668.6^[1]	86.99^[1]	68.12^[1]
FeF₂ (ai)	-754.4^[1]	-636.48^[1]	-165.3^[1]	–
FeF₂ (aq)	-745.2^[1]	–	–	–
F⁻ (g)	-255.39^[1]	–	–	–
F⁻ (ao)	-332.63^[1]	-278.79^[1]	-13.8^[1]	-106.7^[1]

* (cr):結晶性固体, (ai):水溶液 (解離状態), (aq):水溶液, (g):気体, (ao):水溶液 (非解離状態)

参考文献

参考文献一覧

1
Janiel J. Reed (1989)
The NBS Tables of Chemical Thermodynamic Properties: Selected Values for Inorganic and C1 and C2 Organic Substances in SI Units
https://doi.org/10.18434/M32124
National Institute of Standards and Technology (NIST)
引用リスト