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化学反応
Sn + As2O5 → SnO2 + As2O3

Sn + As₂O₅ → SnO₂ + As₂O₃

更新日：2022/6/13

スズと五酸化二ヒ素の反応: Snスズ + As₂O₅五酸化二ヒ素
⟶
SnO₂酸化スズ(IV) + As₂O₃三酸化二ヒ素

スズと五酸化二ヒ素が反応すると，酸化スズ(IV)と三酸化二ヒ素が生成します（その他の反応はこちら）。この反応は酸化還元反応で，

還元性化学種と被還元性化学種の反応

に分類されます。

目次

化学反応情報

化学反応式

スズと五酸化二ヒ素の反応: Snスズ + As₂O₅五酸化二ヒ素
⟶
SnO₂酸化スズ(IV) + As₂O₃三酸化二ヒ素

一般反応式

還元性化学種と被還元性化学種の反応: 還元性化学種還元剤 + 被還元性化学種酸化剤
⟶
生成物酸化生成物 + 生成物還元生成物

各原子の酸化数

スズと五酸化二ヒ素の反応

反応物

化学式	名称	係数	分類	一般反応式における分類
Sn	スズ	1	還元剤	還元性
As₂O₅	五酸化二ヒ素	1	酸化剤	被還元性

生成物

化学式	名称	係数	分類	一般反応式における分類
SnO₂	酸化スズ(IV)	1	酸化生成物	–
As₂O₃	三酸化二ヒ素	1	還元生成物	–

熱力学的変化

標準状態における変化 (1)

スズと五酸化二ヒ素の反応 ◆ Δ_rG −313.5 kJ/mol K 8.37 × 10⁵⁴ pK −54.92: Sn結晶性固体白色スズ + As₂O₅結晶性固体
⟶
SnO₂結晶性固体 + As₂O₃結晶性固体八面結晶

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−312.8	−313.5	2.5	4.73
スズ 1 mol あたり	−312.8	−313.5	2.5	4.73
五酸化二ヒ素 1 mol あたり	−312.8	−313.5	2.5	4.73
酸化スズ(IV) 1 mol あたり	−312.8	−313.5	2.5	4.73
三酸化二ヒ素 1 mol あたり	−312.8	−313.5	2.5	4.73

標準状態における変化 (2)

スズと五酸化二ヒ素の反応 ◆ Δ_rG −314.3 kJ/mol K 1.16 × 10⁵⁵ pK −55.06: Sn結晶性固体白色スズ + As₂O₅結晶性固体
⟶
SnO₂結晶性固体 + As₂O₃結晶性固体単斜晶

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−310.6	−314.3	12	–
スズ 1 mol あたり	−310.6	−314.3	12	–
五酸化二ヒ素 1 mol あたり	−310.6	−314.3	12	–
酸化スズ(IV) 1 mol あたり	−310.6	−314.3	12	–
三酸化二ヒ素 1 mol あたり	−310.6	−314.3	12	–

標準状態における変化 (3)

スズと五酸化二ヒ素の反応 ◆ Δ_rG −313.7 kJ/mol K 9.08 × 10⁵⁴ pK −54.96: Sn結晶性固体灰色スズ + As₂O₅結晶性固体
⟶
SnO₂結晶性固体 + As₂O₃結晶性固体八面結晶

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−310.7	−313.7	9.9	5.95
スズ 1 mol あたり	−310.7	−313.7	9.9	5.95
五酸化二ヒ素 1 mol あたり	−310.7	−313.7	9.9	5.95
酸化スズ(IV) 1 mol あたり	−310.7	−313.7	9.9	5.95
三酸化二ヒ素 1 mol あたり	−310.7	−313.7	9.9	5.95

標準状態における変化 (4)

スズと五酸化二ヒ素の反応 ◆ Δ_rG −314.4 kJ/mol K 1.20 × 10⁵⁵ pK −55.08: Sn結晶性固体灰色スズ + As₂O₅結晶性固体
⟶
SnO₂結晶性固体 + As₂O₃結晶性固体単斜晶

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−308.5	−314.4	20	–
スズ 1 mol あたり	−308.5	−314.4	20	–
五酸化二ヒ素 1 mol あたり	−308.5	−314.4	20	–
酸化スズ(IV) 1 mol あたり	−308.5	−314.4	20	–
三酸化二ヒ素 1 mol あたり	−308.5	−314.4	20	–

水溶液における変化

スズと五酸化二ヒ素の反応: Sn結晶性固体白色スズ + As₂O₅水溶液
⟶
SnO₂結晶性固体 + As₂O₃水溶液

	標準反応エンタルピー Δ_rH° kJ · mol⁻¹	標準反応ギブスエネルギー Δ_rG° kJ · mol⁻¹	標準反応エントロピー Δ_rS° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準反応定圧熱容量 Δ_rC_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
反応式 1 mol あたり	−256.1	–	–	–
スズ 1 mol あたり	−256.1	–	–	–
五酸化二ヒ素 1 mol あたり	−256.1	–	–	–
酸化スズ(IV) 1 mol あたり	−256.1	–	–	–
三酸化二ヒ素 1 mol あたり	−256.1	–	–	–

反応物の熱力学データ

化学式	標準生成エンタルピー Δ_fH° kJ · mol⁻¹	標準生成ギブスエネルギー Δ_fG° kJ · mol⁻¹	標準モルエントロピー S° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準モル定圧熱容量 C_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
Sn (cr) 白色スズ	0^[1]	0^[1]	51.55^[1]	26.99^[1]
Sn (cr) 灰色スズ	-2.09^[1]	0.13^[1]	44.14^[1]	25.77^[1]
Sn (g)	302.1^[1]	267.3^[1]	168.486^[1]	21.259^[1]
As₂O₅ (cr)	-924.87^[1]	-782.3^[1]	105.4^[1]	116.52^[1]
As₂O₅ (aq)	-951.4^[1]	–	–	–
As₂O₅ (cr) 4水和物	-2104.6^[1]	–	–	–

* (cr):結晶性固体, (g):気体, (aq):水溶液

生成物の熱力学データ

化学式	標準生成エンタルピー Δ_fH° kJ · mol⁻¹	標準生成ギブスエネルギー Δ_fG° kJ · mol⁻¹	標準モルエントロピー S° J · K⁻¹ · mol⁻¹	標準モル定圧熱容量 C_p° J · K⁻¹ · mol⁻¹
SnO₂ (cr)	-580.7^[1]	-519.6^[1]	52.3^[1]	52.59^[1]
As₂O₃ (cr) 八面結晶	-656.97^[1]	-576.22^[1]	107.1^[1]	95.65^[1]
As₂O₃ (cr) 単斜晶	-654.8^[1]	-576.97^[1]	117^[1]	–
As₂O₃ (g)	-604.6^[1]	-548.9^[1]	191^[1]	–
As₂O₃ (aq)	-626.8^[1]	–	–	–

* (cr):結晶性固体, (g):気体, (aq):水溶液

参考文献

参考文献一覧

1
Janiel J. Reed (1989)
The NBS Tables of Chemical Thermodynamic Properties: Selected Values for Inorganic and C1 and C2 Organic Substances in SI Units
https://doi.org/10.18434/M32124
National Institute of Standards and Technology (NIST)
引用リスト